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GIAキックオフイベント 事業成功の秘訣語る  
前橋  CEOの小野里さん、田中さん

202305/27

 起業家発掘プロジェクト「群馬イノベーションアワード(GIA)2023」(上毛新聞社主催、田中仁財団共催)のキックオフイベント「群馬イノベーション会議」が26日、前橋市の昌賢学園まえばしホール(市民文化会館)で開かれた。店舗スタッフがネット上で商品説明して販売する仕組みを構築した「バニッシュ・スタンダード」(東京都)CEO の小野里寧晃さん(同市出身)が 登壇。GIA実行委員長の田中仁さん(ジンズホールディングスCEO)と起業の考え方について語り合った。
 小野里さんは「リアル店舗を救うDX」と題し、自社の事業を紹介。衣服などリアル店舗で接客するスタッフがECサイトに商品説明を添えて投稿し、商品が売れると販売スタッフや所属店舗の売り上げに計上されるビジネスモデルを説明した。
 トークセッションで田中さんから事業 成功の秘訣(ひけつ)を問われた小野里さんは「好きなことをやるのは大前提。全員がウィンウィンになる形 を描いた」と強調。田中さんは「みんな失敗を怖がるが、前例がないことにチャレンジし活力を持ってやると面白い」と話した。
 経営者ら約250人が参加し質疑応答も行われた。
 GIA2023は7月15日~9月8日にエントリーを受け付ける。1次、2次審査を経て10月28日に前橋市の日本トーターグリーンドーム前橋でファイナルステージを開催する。
(文 関坂典生、写真 大橋周平)

23.5.27 上毛新聞掲載はこちら

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おからでプラスチック 
相模屋食料
全国初ペレット化

202305/25

 豆腐・大豆加工食品を製造する相模屋食料(前橋市鳥取町、鳥越淳司社長)は24日、おからを主成分とするバイオプラスチックの開発に全国で初めて成功したと発表した。成形してプラスチック製品に加工するための原料「おからバイオマスペレット」などを販売する。多くが産業廃棄物として処理されるおからを有効利用できる利点は大きい。将来的には自社の豆腐用パッケージに活用したい考えだ。

◎将来は豆腐パックに活用
 鳥越社長によると、業界最大手の同社グループは年間約5万3千トンのおからを排出。このうち6割ほどを猫砂の原料や食用、飼料用に出荷するが、3分の1ほどはコストをかけて廃棄処分している。水分が多く、変色やかびが生えやすいおからは用途が限られ、有効利用は長年にわたり業界全体の課題となっていた。
 同社は、江原寛一会長の発案でプラスチック原料としての再利用を構想。乾燥させたおからを粉砕して微粒子にし、合成樹脂のポリプロピレンと混錬させた。おからの含有割合を51%にすることにこだわり、5年にわたる試行錯誤で粒状のペレットが完成した。特許出願中という。
 前橋市内に約3億5千万円をかけてペレット製造ラインを整え、テスト販売を始めた。複数のプラスチック加工メーカーが関心を寄せているという。全国各地のグループ会社でも順次展開する。
 ペレットを成形した商品開発にも取り組み、現在は鉢植えの「おからポット」(1400円)を同市の道の駅まえばし赤城で販売している。今後はごみ袋や農業用シートなどでの用途を研究し、安全性や強度を高めて主力商品である豆腐の容器への応用を目指す。
 鳥越社長は、ペレットの製造コストの縮減や、さらなる品質向上などの課題があるとした上で「おからの有効利用は創業以来の懸案。SDGs(持続可能な開発目標)の観点からも先進的な取り組みとして力を入れたい。現在の廃棄分を全てバイオプラスチック化するのが目標」としている。
(石倉雅人)

23.5.25 上毛新聞掲載はこちら

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中小企業の脱炭素化支援 推進会が連絡会

202305/25

中小企業の脱炭素化を支援するため、省エネ診断やセミナーを実施する一般社団法人ぐんまカーボンニュートラル推進会(高崎市上佐野町、赤尾佳子代表理事)は24日、地域プラットフォーム構築事業の第1回連絡会を同市産業創造館で開いた。
石油製品販売の赤尾商事(同所)と省エネコンサルティングの三究知(さんきゅうと)(同市下之城町)が2022年度に同法人を設立。本年度も同事業に採択され、地域密着型の「省エネお助け隊」として活動する。
同法人事務局は連絡会で、エネルギーの使用状況を把握する省エネ診断や改善に向けた支援、セミナー開催の実績を紹介。脱炭素への理解を深めるカードゲームを使ったワークショップの有効性などを伝えた。本年度は本県のほか、埼玉県に支援対象を拡大。大手企業との協力体制も構築し、中小企業への省エネ診断の働きかけを進める方針を示した。
赤尾代表理事は「温暖化が実感できるまで気候が暑くなっている。企業の脱炭素社会に向けた取り組みの支援に努めたい」と話した。
(林哲也)

23.5.25 上毛新聞掲載はこちら