起業家を育む、支える。群馬が変わる。群馬イノベーションアワード2022
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実行委員・協賛社一覧(2022)

受賞者紹介

群馬イノベーションアワード2022大賞

イノベーション部門

遊休農地/施設と廃棄農作物を用いた
混合農業による食・繊維の生産モデル

エリー(東京都中野区) 梶栗隆弘さん
イノベーション部門

受賞時の写真
蚕のさなぎ 食資源に

食品製造会社「エリー」は、蚕のさなぎを新たな食資源と位置付けて肉などの代替品に加工している。発表では地域と連携して原料の蚕を確保する「エリー式混合農業」を提案した。
これはキャッサバイモの生産と、養蚕を組み合わせた農業。まず農家に遊休農地を使ってイモを生産してもらう。同時にその葉を食べる特殊な蚕を空き家などで育ててもらい、できた繭を同社が買い取る仕組みだ。
キャッサバイモは不良環境に強くて栽培が簡単だ。主食とする国もあり、外国人労働者の増加によって日本国内でも需要は増加中。農家には餌となる葉を取った後に販売し、収益を上げてもらう。
この蚕は桑を食べる品種よりも丈夫で飼育がしやすく、タンパク質や必須脂肪酸も豊富という。この二つの栽培と飼育が「どこでも、誰でも、簡単に」できると紹介。イモの苗と蚕種、栽培や飼育のノウハウをパッケージとして提供する。
代替タンパク質を食品事業のトレンドと読み、2018年に事業を開始。品種改良の技術がある蚕なら世界的に戦えると考えた。
大賞受賞について「素直にうれしい。来年から群馬で本格的に活動したかったので、いいきっかけになる」と喜んだ。
本社は東京だが、キャッサバイモが生産されて養蚕文化が根付く群馬での実証実験に合わせて明和町で暮らしている。
「まずは群馬でモデルを確立し、この1~2年で年間3トンの蚕をつくる。いずれ世界に展開したい」と力を込めた。

ビジネスプラン部門

OpenCompany :
高校生と企業の知りたい
伝えたいを解決

市立太田高3年 久保田美波さん 長瀬華さん

受賞時の写真
ミスマッチ防ぐ就活支援

企業が自社への応募に際して単願を求める高卒採用の「1人1社制」により、就職先が限られる友人たちの悩みを知った。就職を希望する高校生を募り、採用企業に代わってツアーガイドや社員から直接話を聞く機会をつくる「オープンカンパニー」を仲介するサービスを企画した。
サービスにより、高校生は求人票では分からない情報を知ることができ、納得した進路選択につながる。企業にとっても、採用のミスマッチを防ぐことができる。
高校1年時にGIAのステージに立つ先輩を見て、同じステージに立ちたいと憧れた。「一生を左右するかもしれない就活に悩みを抱える人も多い。いずれは悩みを解決できるサービスを展開していきたい」と話す。

ビジネス部門

ボイセンベリー垣根で作物を鳥獣害から守り、
副産物を加工販売する。

中央農業大学校2年 加藤貨代(たかよ)さん

受賞時の写真
鳥獣被害対策にボイセンベリー

農作物の鳥獣被害対策として、鋭いとげがあるキイチゴの一種、ボイセンベリーの苗を農家に提供し、それを使った垣根を畑などに設置。果実を活用した加工品販売を展開する事業を提案した。
本年度の農林水産省の調査によると、農作物の鳥獣被害額は161億円に上る。自身の畑も毎年被害に遭っていたが、偶然繁殖したボイセンベリーによって被害がなくなり、今回の事業を発案した。
ボイセンベリーはポリフェノールやビタミンCなど多くの栄養素も含む。近年注目されているが、生食では日持ちせず収穫期間も短いため、生産量が少ない。
こうした現状から耕作放棄地を利用して栽培した苗と、垣根を作るための資材を無償で農家に提供。収穫した果実を買い取り、ジャムや製菓に加工して販売し、未開拓のマーケットへの進出を狙う。
神奈川県で小料理店を営んでいたが、就農を目指して同校に入学した。「学校の支援で受賞できた。感謝しかない」と喜んだ。ボイセンベリーの垣根は特許出願中。「耕作放棄地を有効活用して鳥獣被害対策を進め、日本の農家を守りたい」と先を見据える。

入賞:ビジネスプラン部門

知的好奇心を刺激して日本社会の学習を変える
"MASH-U"

共愛学園前橋国際大教授 村山賢哉さん

受賞時の写真
大学の授業動画 社会に

コロナ禍で増えたオンライン授業を取りまとめ、配信する動画プラットフォームを提案した。対面授業が制限された大学で急増したオンライン授業の動画を社会に還元し、活用するアイデアだ。
全国に大学教員は10万人超おり、コロナ禍を受け制作された動画は50万本超とされる。人文科学や社会科学、自然科学など多岐にわたり、多くの人の知的好奇心を刺激する。
世代を超えた学びのニーズを満たす上、若手教員の最新の研究・知見が反映された動画も多い。収益を教員と大学で分配することで、結果的に学生にも還元される。
村山さんはコロナ禍でアイデアが生まれた意義を強調。「学びは全ての世代に大切なこと。それに大学が貢献できれば幸せ」と笑顔で語った。

入賞:スタートアップ部門

選ばせない購入体験で古着の新たな流通を作る
サスティナブルなアパレル事業

OZ(東京都千代田区) 横山全希(まさき)さん

受賞時の写真
古着販売に流行反映

古着をコーディネートしてセット販売する事業を紹介した。流行を反映した組み合わせや著名人の着こなしを意識したセットアップを提案し、若者の支持を集める。「決めることが苦手な若者が増える中で『選ばなくていい購入体験』を届けたい」と話す。
伊勢崎市出身。両親の離婚を機に都内の高校に進学し、「自分で食べていく力を付けたい」と起業家の道へ。いくつかの事業で失敗した後、2021年にOZを設立した。古着市場の拡大とともに急成長を遂げ、今期の売り上げは1億円を超える見通しだ。
「未熟で失敗だらけ」と謙虚さをにじませながらも、熱い思いを胸に抱く。「地元の群馬を拠点に10億円、100億円へと成長したい」