起業家を育む、支える。群馬が変わる。群馬イノベーションアワード2022
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ファイナリスト発表内容

ビジネスプラン部門  高校生の部

廃棄食は非常食
~食品ロス削減で、地域に貢献したい~

利根商業高3年 本多舞南さん

東日本大震災の被災者が非常食に閉口したとの声を新聞で知り、災害時の食事の大切さを知った。食品ロスが問題になる中、廃棄される規格外野菜を使い、塩分や栄養、食べやすさに配慮した具だくさんの非常食を提供したいと考えた。
国は古くなった非常食を入れ替えながら備蓄する方法を勧めており、定期的な購入が見込める。「群馬の安全・安心な食材を使い、全国に群馬の真心を届けたい」と訴えた。入賞は逃したが、「2度目の挑戦でファイナリストになれた」と喜ぶ。将来は公務員になり、地域貢献をしたいと考えている。

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学生が育てる学用品
オンラインリサイクル屋さんSC-P <スコップ>

市立太田高3年 石川博基さん、茂木日向子さん

サイズの合わなくなった制服などまだ使える学用品は、捨てるのがもったいない。燃やせば環境問題にもなる。一方、卒業が近いといった理由で必要な学用品の購入をためらう人がいる。そこで不要な学用品を再利用する「スクールアイテム・クリーン・プラン(SC―P(スコップ))」を考えた。
授業で連携する共愛学園前橋国際大の協力を得てプランをまとめ、「環境問題を意識したビジネスをしたい」(茂木さん)と発表に臨んだ。「通ると思わなかった1次、2次審査を通過してファイナルまで来た」(石川さん)と、達成感でいっぱいだった。

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ビジネスプラン部門  大学生・専門学校生の部

定額制であなた専用のスタイリストを

早稲田大3年 樋口未悠さん

誰でも経験する服のコーディネートの悩みを解決するため、月額720円の定額制で専用アプリを通じて専属スタイリストのアドバイスが受けられるサービスを発表した。
その人の体形に最も適したデザインや素材、色を把握するために事前診断した「骨格」と「パーソナルカラー」を基に、指定したスタイリストが的確に提案する。また、コロナ禍で打撃を受ける美容関係者にとっても副業の場となり、両者にメリットがあるという。
「大学の友人とつくり上げ、達成感がある。男性の関心も高め、在宅でできる事業にしたい」と展望した。

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ポスト・コロナの新しい学生生活のスタンダード「JOB Agent」

共愛学園前橋国際大3年 山田武蔵さん

企業が求める人材を、学生が推薦する採用支援サービス「JOB Agent(ジョブ・エージェント)」を考案した。
学生が企業の仕事に適しているかを判断するのは、各大学に配置する「学生アンバサダー」。よく知る友人関係の中から最適な人材を紹介することで、採用のミスマッチを防ぐ。さらに企業内アルバイトとして働くことを前提とし、従来の面接だけでは分からなかった学生の適性の見極めにもつなげる。
「入賞できず悔しいが、ここまで来たことは自信になる。課題を見直し、また来年挑戦したい」と見据えた。

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ビジネスプラン部門  一般の部

高齢者向け「転倒骨折予防一体型紙パンツ」ーパルプモールド使用ー

柔道整復IM代表 北沢正人さん

高齢者の寝たきりの原因の一つである転倒骨折を予防する大人用紙パンツを開発し、世界の予防医療へ役立てるプランを語った。
大腿(だいたい)骨頸部(けいぶ)骨折を防ぐパンツで、転倒による衝撃を保護するパッドと一体化。着け忘れをなくせることが利点だ。対象は尿漏れはあるが自力で歩ける高齢者。パッドは古紙を主原料にした素材を使い、低コストを意識した。
柔道整復師として約40年以上患者と向き合い、骨折が老老介護につながると感じた。「おじさんの挑戦だが、医療介護界にイノベーションが起きることを期待したい」

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わくわく0円 プログラミング教育で
障がいのあるこども達に未来を

MANABO ASOBO 石黒弥千代さん

「障害のある子どもが、能力を生かして働ける未来をつくりたい」。プログラミング教育とテレワークを掛け合わせた未来づくりのプランを発表した。
テレワークに適性があるプログラミングを、子どものうちから学ぶ機会を設ける。放課後等デイサービスへの無料出張教室の実施や学習コンテンツの無料配信を提案した。
障害者雇用率が低い現状を紹介し「子どもが今、学習を始める必要がある」と強調。プランを実現すべく来春、起業する。来場した経営者に対して、こう呼び掛けた。「障害者雇用とテレワーク雇用、両方に取り組んでほしい」

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逸品コラボのサンプルセットで人と想いをつなげ
「群馬の地酒」を群馬の誇りに

群馬SAKE TSUGU代表 清水大輔さん

「群馬の地酒を群馬の誇りに引き上げる」。世界中の日本酒ファンをつなぎ、地酒の魅力を県民に気付いてもらうプランを提案した。
地酒2種と本県の特産品をセットにして購入者に送る。県産品にどちらの地酒がマッチするか、参加者同士で意見交換して楽しむリモート飲み会を開催。特約店と連携し、気に入ったらすぐに買えるようにする。「欲しい」と思った瞬間を逃さない仕組みだ。
県内酒蔵の減少や、本県の地酒消費量の少なさを憂慮し一念発起。昨年、退職した。「地酒とそれに関わる人に魅了された。飲んで価値を感じてほしい」と力を込めた。

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スタートアップ部門

運動嫌い・苦手な子に特化した
運動教室「うごキッズ」の全国展開

NPO法人ソーシャルグッド理事 吉田大祐さん

「子どもの頃の運動嫌いは将来の健康問題につながるだけでなく、本人のチャレンジ精神も奪う」。高崎市や藤岡市で運動教室「うごキッズ」を展開するNPO法人での活動を通じ、課題と向き合う。
教室は、運動が苦手な子や障害のある子が体を動かす楽しさを知る場になっている。子どもの自己肯定感を引き出す独自のノウハウを動画配信などを活用して販売し、全国で指導者を育成する野望を掲げ、発表した。
子どもの楽しそうな表情を見るのが何よりもうれしいという。「群馬県を子どもの体力1位の県にしたい」と夢を描いた。

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イノベーション部門

昭和村の蒟蒻農家、30年の結晶
とろみこんにゃく入り
有機お粥が世界を健康にする

グリンリーフ社長 沢浦彰治さん

野菜の栽培や加工、販売を手掛ける農業生産法人グリンリーフ。糖尿病予防につながる「とろみこんにゃく入り有機おかゆ」を紹介した。
「糖尿病予備群」と診断された人間ドックをきっかけに、おいしくて健康を維持できるこんにゃく料理の開発に乗り出したことを説明。群馬大大学院医学系研究科の協力によって自社製品が糖尿病予防につながるエビデンス(科学的根拠)も得た。
商品は来年2月に250グラム入りを250円で発売予定。「糖尿病患者は各国で増えている。巨大な世界市場に売り込んでいきたい」

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