起業家を育む、支える。群馬が変わる。群馬イノベーションアワード2022
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受賞者紹介

群馬イノベーションアワード2021大賞

ビジネスプラン部門

CEM(Clean environment with moss)

伊勢崎商業高 並里璃王さん
向山太陽さん

受賞時の写真
コケ活用 蒸れない靴

畳2枚分の面積で樹木275本分に相当する空気浄化力を持つコケの潜在能力に注目した。コケを活用した新素材を使って靴を開発し、環境に優しく、抗菌消臭効果があって蒸れない新商品として、世の中に送り出したいとした。

環境に配慮した靴を販売するオールバーズ、繊維業のユニチカとコンタクト。コケから靴を作るには幾つか方法があるというが、コケの成分を抽出する場合、高級不飽和脂肪酸の除去が必要になることが判明した。埼玉大理学部の長谷川登志夫准教授と連携。准教授の協力を得てリモート会議を開き、同物質を除去する実験に乗り出している。

「1年以内の商品化を目指している。選ばれるためにここに来た」「この靴と共に群馬の名を世界にとどろかせる」と力強く発表を締めくくった。

2人の出会いは1年ほど前。暗くなっても理科室に明かりがついていることに並里さんが気付き、好奇心からのぞいたところ向山さんが黙々とコケに向き合っていた。2人で力を合わせ、GIA大賞を目指して地道に取り組みを続けてきた。表彰式の最後に校名と名前を呼ばれると、会場に向かって大きく一礼。発表は話すことが得意な並里さんが前面に出るなど、適材適所でつかみ取った最高賞となった。

鉄道会社への就職がすでに決まっているという向山さん。「これからも(並里さんの)研究をサポートしていきたい」と最高の笑顔を見せた。

入賞:ビジネスプラン部門  高校生の部

食べる漢方薬
〜アラゲキクラゲの栽培実験からSDG’sを考える〜

利根実業高2年 池田思奏瑠さん
松井柚奈さん 

受賞時の写真
不要のソバ殻 キノコ培地に

1年間に輸入されるソバ約10万トンから排出されるソバ殻は約2万トン。9割は焼却処分されてしまう。そこで「食べる漢方薬」と呼ばれるほど栄養価が高く、需要が伸びているというキノコ、キクラゲ栽培の培地として活用する方法を考えた。

キクラゲの栽培時に必要なコナラ材などをソバ殻に置き換えると、かかるコストは半分程度で済む。ソバ殻で栽培しても、ソバのアレルゲンは検出されない。今後は双方の生産農家にソバ殻の提供や、ソバ殻を活用したキクラゲの栽培をお願いしたりして、国連の持続可能な開発目標(SDGs)のサイクルを生み出したいとする。

同校グリーンライフ科キノコ研究班が約5年にわたり臨んだ研究テーマで、シイタケやヒラタケなどさまざまなキノコで栽培できる量の変化などを調査してきた。

池田さんは「先輩から引き継いだ研究成果が舞台上で結実した。まさか入賞できると思わなかった」と感極まった表情。松井さんは「毎日練習したおかげで完璧な発表ができた。この経験を後輩に引き継ぎたい」とエールを送った。

入賞:ビジネスプラン部門  高校生の部

CureJust!ー完全オンライン医療サービスー

高崎高 2年 矢野凌一朗さん

受賞時の写真
AI問診 待ち時間解消

長い病院の待ち時間に不満を持つ人は多い。待ち時間をゼロにする完全オンライン医療サービス「CureJust!」(キュアジャスト)を発案した。

夜間や緊急時も対応できるよう専門医師を雇用。人工知能(AI)が自動応答するチャットボットの活用で24時間利用可能とした。症状を入力するとAIが問診票を作成して医師に送信。受診の必要性などを利用者に伝える機能により、信頼性の高いオンライン診断が可能となる。

高校では新聞部に所属。日ごろから社会課題に目を向け、「IT化が進む現代で、病院の長い待ち時間は不自然」と指摘する。ITに関する学びをさらに深め、将来は教育系のIT機器を手掛けたいと思っている。

入賞:ビジネスプラン部門  大学生・専門学校生の部

駒形と、ととのう。

前橋工科大大学院修士1年 宗形雅彦さん

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酒蔵跡を蒸し風呂に

酒蔵内の利用されなくなった蔵を蒸し風呂などに転用し、住民が街の歴史を肌で感じられる入浴施設を提案した。大学の仲間3人で考案した。

日本酒がどう造られるかに興味があり、酒蔵を訪問する中で、二つの酒造会社が近年撤退し、町田酒造が残る前橋市駒形町の現状を知った。日本酒を造る際に使う伏流水を湯として提供したり、使わなくなった蒸米用釜などを浴槽として使ったりすることで、酒造文化を身近に感じてもらえるよう工夫した。

「一緒に企画したメンバーや酒造関係者など支えてくれた多くの人と、受賞の喜びを分かち合いたい」と感謝した上で、「前橋のためにできることがあればやっていきたい」と見据えた。

入賞:ビジネスプラン部門  一般の部

フリーランス新時代 美容サロン開業の新しいカタチ
みんなでつくるモール型分譲サロン
「CONDO SALON 」

ビューティインキュベーション 舘石優さん

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分譲型で美容サロン

美容サロンの新たな開業の形として、モール型分譲サロン「CONDO SALON」(コンドサロン)を提案した。分譲サロンを購入して自己所有。利用しない時はシェアして貸し出す。

一人では難しい規模、環境を手に入れることができるのが特徴。サロン出店を投資とし、美容技術者を従業員から経営者、店舗利用者から店舗オーナーへと押し上げる。

美容室の新規出店は年間約1万軒あるとされ、なかでも1、2人の個人経営の店舗が多く、店舗同士の連携が進んでいないのが現状だという。店舗同士や地域とつながれる仕組みも考案した。入賞について「これから始まる事業。非常に良いスタートが切れた」と喜んだ。

入賞:スタートアップ部門

全国の想いの詰まった商品を販売する自販機を紹介
自販機検索サイト【自販機をさがせ!】

駐車場をさがせ 船越谷尚彦さん

受賞時の写真
自販機情報集め 検索サイト開設

「本気の経営者の本気の商品を、本気で世に広めたい」。駐車場管理会社を経営。自社製品の自動販売機の設置場所を探す経営者をサポートしたことをきっかけに、市場を活性化させる自販機ビジネス支援事業を始めた。

全国の自販機情報を集めるためインスタグラムを始め、フォトコンテスト形式にしたことで、1カ月で2千件を超える情報が寄せられた。併せて住所がない自販機へ確実に誘導するため、駐車場事業で培ったマッピングとGPS機能を駆使した検索サイト「自販機をさがせ!」を立ち上げた。

通販サービスなどへの展開も見据える。「メイドイン群馬のビジネスとして大きく広げていきたい」と決意を新たにした。

入賞:イノベーション部門

サスティナブルなアパレル生産のための
DXサービス

フクル 木島広さん

受賞時の写真
衣類適量生産へ 管理アプリ開発

アパレル業界は大量生産、大量廃棄の産業構造で、石油産業に次いで環境を汚染しているという。産業を健全にするため、約60の縫製工場と協力し、注文を基に適量を生産する「マスカスタマイゼーション」を実現した。

適量生産を加速するために見積り、発注、決済、納期を管理できるアプリも開発。今後は買い手が求めるデザインや、それを作る作業工程にどれほどの環境負荷があるのか可視化する仕組みの追加を目指す。

創業当時は持続可能な服作りの意義が十分に伝わらず苦労したが、近年は追い風を感じている。「アパレルがいかに地球に優しい産業になれるか。やりたいこともやるべきこともたくさんある」と力を込めた。