
本県で海産物養殖提案
加藤さん(東大)大賞
15組が独創的プラン
11回目を迎えた起業家発掘プロジェクト「群馬イノベーションアワード(GIA)2023」(上毛新聞社主催、田中仁財団共催)のファイナルステージが28日、前橋市の日本トーターグリーンドーム前橋で開かれた。最終審査に臨んだ15組が、社会課題の解決に向けた独創的な事業プランを発表。ビジネスプラン部門の大学生・専門学校生の部で出場し、本県で海産物の新たな養殖方法を提案した東京大4年の加藤徳明さん(24)=榛東村出身=が最高賞の大賞に輝いた。
応募485組の中から2回の審査を通過した中学生から社会人までが、熱のこもった3分間のプレゼンテーションをした。協賛社に加え、今回初めて来場者の投票を実施。投票を参考に、慶応大の国領二郎教授らが審査した。関東経済産業局長賞にC&Fマーケティング(高崎市)の佐藤栄寿さん(50)が選ばれた。
ビジネスプラン部門は、高校生以下の部で伊勢崎商業高3年のターイーバ・サディアさん(17)と同2年の星野士夢( しおん )さん(16)、大学生・専門学校生の部で共愛学園前橋国際大3年の出井樹利亜さん(21)、一般の部でTrait ̄鼓膜温ラボ(長野県)の坂本博明さん(51)、昨年までのスタートアップとイノベーションを統合したベンチャー部門はブラックマウンテンズ(高崎市)の岡田康弘さん(41)がそれぞれ入賞した。今後の成長が期待できる新設の奨励賞には、ぐんま国際アカデミー中等部3年の鈴木聡真さん(15)と同1年の鈴木杏さん(13)が選ばれた。
式は東京農大二高吹奏楽部によるマーチング演奏で開幕。発表後とエンディングにもパフォーマンスを披露し、会場を魅了した。クリエーティブディレクターでGO代表の三浦崇宏氏が「発想と実装で現実を動かす―超クリエイティブ論」と題し特別講演した。
実行委員長の田中仁・ジンズホールディングスCEOは式後の交流会で「起業の聖地として盛り上げていこう」とあいさつした。GIA協賛社や歴代入賞者らが35のブースを出展した「群馬イノベーションマーケット」も開かれた。
(文 林哲也、写真 広沢達也)
23.10.29 上毛新聞掲載はこちら