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群馬イノベーションアワード大賞 群馬イノベーションアワード大賞

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受賞者紹介

群馬イノベーションアワード2020大賞

スタートアップ部門

群馬から世界へ!
独自構造セラミックツイータを用いたハイレゾイヤホンの開発

オーツェイド社長 渡部嘉之さん
スタートアップ部門

受賞時の写真
安価なハイレゾ 海外へ

「創業時から付いてきてくれた仲間や、製品を購入し、応援してくれたお客さまの気持ちに応えられてうれしい」。大賞が発表されるとにこやかな表情を浮かべ、観客席に向かってゆっくりと一礼した。

高崎市でイヤホンを製造販売している。音域が広く高音質な音楽規格「ハイレゾ」用のイヤホンを安価に提供できる製造技術を発表し、国内での評価や販売実績、世界的な需要の伸びを見込んだ海外戦略を紹介した。

電圧を加えると動いたり、変形したりする安価な素材「圧電セラミック」を独自技術でイヤホンの構造に組み込むことにより、高品質、低価格な商品の量産に成功したという開発経緯を発表。インターネット販売の伸長状況や、メディアに取り上げられた事例も説明した。

スマートフォン市場の裾野の拡大によって、世界的にイヤホン需要が伸びていると強調。米国、欧州、アジア圏など世界各国で販売する計画もアピールした。

電気信号によって振動が生じる圧電セラミックの特徴を分かりやすく説明した上で、メガネやマスクなど身の回りの生活用品に技術を応用できる可能性も示した。

受賞をきっかけに、他業種と協力した新製品の開発を目指す。圧電セラミックに関する技術系コンサルティング業務も請け負う。「さまざまな分野に応用することで、圧電セラミックの新しい価値を提案したい」。2016年の創業時からの夢を追い続ける。

群馬イノベーションアワード2020入賞

毎日の介護をサポート オムツチェッカー
「オムツLOOPER」

コスモス 大津留亮太さん

受賞時の写真
介護を少しでも楽に

ベッドに寝ている要介護者のおむつは、服を脱がせて中の状態を確認しなければ交換が必要か分からない―。介護現場に潜む負荷を軽減させるチェッカー「オムツLOOPER」を開発。「現場を少しでも楽に」との思いが詰まっている。

乾いた紙は電気を通さないという原理を応用。服の上から機器を当て、もう一方の手で要介護者の手首など皮膚に触れることで体内に電気が通じる回路(ループ)を作り、ボタンを押すとおむつ内の蒸れ具合が確認できる。4段階に判別でき、肌の状態に応じて交換のタイミングを変えるなど個別の事情に対応が可能だ。

介護施設では、入所者の睡眠中におむつを交換する業務がある。中腰の体勢を余儀なくされる従事者と、深夜に確認してもらうことを申し訳なく思う要介護者双方の心身の負担を課題に感じていた。 勤務する介護施設運営会社では、5年ほど前から負担軽減策を試行錯誤。ようやく商品化にこぎ着けた。

今後は量産化や販路拡大、機能強化に努める。介護の課題は国内にとどまらない。「より良い介護の未来をつくることは、社会の持続的な発展を可能にする」。そう信じている。

入賞:ビジネスプラン部門  高校生の部

お家で釣りぼり~釣れたお魚届けます~

高崎経済大附属高1年 金子茉桜さん

受賞時の写真
釣りゲームで活性化

ゲームアプリ内で釣った魚を実際に食べられるプランを考案した。釣り場周辺への観光も提案。減少が続く魚介の消費回復と地域活性化を目指す。「夏休みから試行錯誤した努力が報われた。大勢の前で発表する体験もできた」と喜んだ。

ゲーム内では全国どこでも好きな場所で、好きな魚が釣れる。魚はそのままか、加工した状態かを選んでもらい、配送する。価格は2人前で千円前後。ゲームをするだけなら無料とする。

釣り場周辺の観光情報や宿泊施設のクーポンも同封。実際に訪れると、ゲーム内で特別なアイテムが受け取れる。旅行者を増やし、ゲームのリピート率も高める計画で、「魚の保管方法などの課題を克服して実現し、大好きな魚の消費量を増やし、地域活性化を図りたい」と語った。

入賞:ビジネスプラン部門  大学生・専門学校生の部

TUKTUKing(トゥクトゥッキング)
~群馬を救うインドの三輪タクシー~

慶応大1年 高橋史好さん

受賞時の写真
高齢者の足に人間味

高齢ドライバーの免許返納後の生活支援を目指し、小型三輪タクシーを活用したデマンド交通事業「TUKTUKing(トゥクトゥッキング)」を提案した。「高校時代からの憧れだったGIAで入賞できてうれしい」と声を弾ませた。

高校時代に留学したインドで毎日、「トゥクトゥク」に乗って通学。シンプルで乗り心地が良い車両に魅了された。乗り合いタクシーを低料金で利用できるようにし、人とのつながりを求めている高齢者のニーズに応える。後部座席を改造すれば荷物用のスペースを確保でき、県内の農産物を販売する“動く道の駅”も目指す。

「民間から地域を活性化させる活動は意義がある。自然と会話が生まれる人間味あふれる乗り物を、群馬のまちなかで走らせたい」と力を込めた。

入賞:スタートアップ部門

間伐材を用いたエッセンシャルオイル蒸留事業de
香りと記憶が結びつくまち『みなかみ町』に

Licca代表 長壁総一郎さん

受賞時の写真
「香り」ある観光地に

移住したみなかみ町で、間伐材からアロマ関連商品を作っている。町の観光業と「香り」を結び付けるまちづくりを提案。受賞の喜びを「うれしいのひと言に尽きる」と表現した。

丸太を燃料とし、枝葉を原 料にアロマエッセンスを作ることで、資源を余すところなく活用する循環を生み出す。観光施設にアロマ商品を広げ「香りをきっかけに町の思い出がよみがえるようにし、リピーター獲得につなげたい」とする。

青年海外協力隊の活動で出会った妻の早也花さん(30)と、4月に移住した。天然香料のニーズが高まっているという海外に商品を発信できるよう、来春の法人化を目指しており、「世界の市場を取りに行く。支えてくれた町の皆さんのためにも確実に事業を進めたい」と語った。

入賞:イノベーション部門

そば業界の垣根を超える「SOBA」革命
そば文化を世界へ

ダイコー社長 斎藤胡依さん

受賞時の写真
そば文化を世界展開

太田市で飲食店「そば処竹林」の運営や食材の卸売り、そば粉の製粉業を手掛ける。本県から“そば文化”を発信し、世界各国に普及させるプロジェクトを紹介した。

中国出身。同市在住の夫に勧められて2年半修業し、2006年にそば店を開業した。経営を通して培った知識や技術を生かし、栽培から製粉、食材の卸売り、人材育成、店舗の運営指導までを一貫して1社が担う戦略を提案した。

「小売業が製造まで手掛ける事業形態『SPA方式』をそば業界に持ち込み、世界展開する」と意欲を示した。

そば職人養成校を4月に開校した。後継者不足に悩む老舗を承継する人材や、自国で開業を目指す外国人にそば作りを教え込む。「受賞を機に、若手の育成をさらに進めたい」としている。