
家族や一般来場者 プレゼン見守る 「貴重な経験」「刺激に」 迫力の八木節 華やか幕開け
前橋市で6日開かれた「群馬イノベーションアワード(GIA)」のファイナルステージには出場者の家族や友人のほか、一般県民も多く足を運んだ。情熱とアイデアを詰め込んだ真剣勝負の発表は共感を生み、会場の日本トーターグリーンドーム前橋は熱気に包まれた。
ステージは迫力の八木節パフォーマンスで幕開け。照明と音響で華やかにショーアップされ、プレゼンテーションを一層引き立てた。
ファイナリストとして出場した高崎高2年の田嶋龍介さんの母、律子さん(48)は客席で発表を見守った。「こんな大きな舞台に立つなんて人生で貴重な経験」。入賞が伝えられると「本当に良かった。おめでとうと言いたい」とねぎらった。
市立太田高3年の須永裕翔さんはメモを取りながら熱心に聞き入った。「群馬に根ざしたアイデアや、社会貢献を考えた内容が多かったのが印象的」と話し、同世代の発表にも刺激を受けた様子だ。
高崎市で焼き菓子などを販売する店を経営する大門崇志さん(30)は「思いをどうビジネスの『価値』につなげるかという視点が参考になる。共感しながら聞いていた」と話した。
発表後にはスポットワーク(スキマバイト)仲介サービスを手がける「タイミー」の小川嶺社長の特別講演が行われた。夫と訪れた同市の会社員、柄沢瞳さん(37)は「小川さんの創造性や情熱を聞くことができ、とても良かった」と満足そうに話した。
GIAは2013年のスタートから13回目となり、県民の間に着実に浸透している。同市の会社員、田端陽子さん(54)は「GIAに来るたびに刺激を受け、私も頑張ろうという気持ちになる」。毎年訪れている前橋市の代田玲子さん(82)も起業家を発掘するという趣旨に魅力を感じるとし「私にとっては社会がどう変わっていくのか、こんなに面白い世界があるんだと教えてくれるイベントです」と目を輝かせた。
(真下達也)
掲載日
2025/12/07
